
福岡県柳川市にある「柳川藩主立花邸 御花」で進められている「畳REBIRTH」が、2026年度グッドデザイン賞を受賞しました。
畳REBIRTHは、文化財の維持管理で生じる古畳や庭園の落葉などを資源として活用し、再び畳として文化財へ還す取り組みです。
古畳などから堆肥をつくり、その堆肥を使ってい草を栽培。収穫したい草から新たな畳を製作し、再び文化財へと戻します。資源を循環させるだけでなく、その過程に地域の生産者や企業、生活者が関わる仕組みづくりも進められています。

い草農家と畳店がつなぐ、一枚の畳
新たな畳が完成するまでには、い草を育て、畳表を織る農家さんと、その畳表を使って畳を製作する畳屋さんの存在があります。
畳REBIRTHでも、熊本県八代市のい草生産者が栽培に携わり、製織された畳表が畳屋さんの手によって畳に仕立てられました。
2026年1月には、再生された畳80枚が御花の大広間に敷設されました。
産地で育まれた素材と、畳づくりに携わる人たちの技術が結びつき、歴史ある文化財の空間を支えています。

畳を通じて、文化財を未来へつなぐ
畳REBIRTHでは、畳のオーナー制度「Joshu(畳主)」も設けられています。文化財に敷設する畳のオーナーになることで、文化財の保全を支え、継続的に関わることができる仕組みです。
文化財を所有者だけで守るのではなく、地域の生産者や企業、生活者など、多様な人々が関わりながら次の世代へつないでいく。
畳REBIRTHは、資源の循環と人のつながりを通じて、畳や文化財の新たな価値を生み出す取り組みです。
普段目にする畳の向こう側には、い草を育てる人、畳表を織る人、畳を仕立てる人の仕事があります。こうした取り組みをきっかけに、畳を支える人たちや、畳が受け継いできた文化にも目を向けてみてはいかがでしょうか。