みなさんは、「同じ畳なのに、なぜ価格が違うの?」
と、思ったことはありませんか?

今回はそんなみなさんの素朴な疑問について説明していきます。
そもそも畳は、約1400年以上も昔からある日本の住宅に欠かせないもので、「畳表」、「畳床」、「畳縁」という3つの材料から出来ています。

今回はその中でも「畳表」。
しかも、「い草の畳表」の品質について解説していきます。

そんな「い草の畳表」ですが、品質の違いってどうやって決まっているか。
それは、い草の長さ、太さ、本数、重さ、経糸(たていと)の素材などいろんな要素が絡み合って決まっていきます。
ここでは、そんな畳表の品質の違いを、みなさんにわかりやすく説明していきます。
これから畳替えをご検討の方は、ぜひ一度見てみてください。

①「い草の長さ」が決め手!

一見すると同じ「い草」

一見すると、同じに見える「い草」ですが、実は長さがこんなにも違います。
畳表に使われるい草は、約100㎝ほどのものから140㎝くらいのものまであり、その長さによって品質が大きく変わります。
長く育ったい草ほど、品質の高い畳表になります。

なぜ、長いい草ほど高品質なの?

なぜ、長いい草の方が品質の高い畳表になるのか?
その理由は、長いい草を使えば使うほど、見た目がキレイで、丈夫な畳表になるからです。

い草の見た目を、簡単に説明すると、野菜のネギのような感じです。
・穂先は、細くてやわらかく、すこし茶色っぽい
・真ん中は、太くて弾力性があり、美しい艶のある緑色
・根本は、硬くて白っぽい色目

このように長いい草を使えば、真ん中部分を贅沢に使うことができます。
そのため、表面がなめらかで、日焼けしても美しく、丈夫で長持ちする畳表が出来上がるのです。

い草の長さにおける品質の目安

い草の長さ品質の目安
約130㎝以上最高級品
約120~130㎝高級品
約110~120㎝標準品
約100~110㎝普及品

②本当に良い畳表は「重さ」が違います!

見た目はほとんど同じだけど

畳表は、見た目の違いはほとんど同じです。
でも、持ち上げてみると実際に触って、持ち上げてみるとその違いはすぐにわかります。
一般的な畳表は約1.8㎏、最高級品になると2.8㎏以上にもなり、約1.5倍の重量になります。
実はこの「重さ」が畳表の品質をはかる大切な目安になるのです。

なぜ、重い畳表ほど高品質なの?

なせ、重い畳表ほど品質の高い畳表になるのか?
その理由はとてもシンプルです。
重い畳表には、1本1本しっかりと育ったい草が使われているからです。

1本1本のい草が、
・い草自体が太く長く育っている
・表皮がしっかりと肉厚で丈夫
・い草の中の燈心(スポンジ状の構造体)がしっかりと詰まっている

その結果、畳表の全体の重量が増えます。
つまり、重さは「い草自体の成長充実度」の証なのです。

しっかりと成長した国産い草は、表皮部が肉厚で均一で耐久性に優れています。
また、中の燈心部もスポンジ構造が充実していて弾力性があります。
一方、成長しきれていない中国産い草は、表皮部は薄く不均一なので耐久性が低く、中の燈心部もスカスカで充実していないので弾力性も低いことになります。

しっかり「重さ」のある畳表の特徴

丈夫で長持ち

しっかりと育ったい草は、表皮部が肉厚で、中身の燈心も充実しているので、摩擦や擦り切れに強く、美しい状態を長く保つことができます。

弾力のある足ざわり

中身の燈心が充実したい草を贅沢に使っていますので、弾力性があり、歩いた時にしっかりとした踏み心地があります。

美しい見た目が長く続く

充実したい草は、それ自体の色つやがよく、使い込むほどに味わいのある飴色に変化します。

重量における品質の目安

畳表の重量(㎏/畳あたり)品質の目安
約2.8㎏最高級品
約2.4㎏高級品
約2.0㎏標準品
約1.8㎏普及品

③畳表の品質は「い草の本数」で決まります!

同じ畳でも、使わている「い草の本数」が違います。

畳表は、何千本ものい草を一本一本織り込んで作られています。
同じ1畳の畳でも、一般的なものでは約4,000本、それに対し、最高級品になると約8,000本ものい草を織り込んで1枚の畳表が織り上げられています。約2倍の量のい草を使って織り込まれています。
つまり、本数が多ければ多いほど、織りの密度が高く、丁寧に織り込まれた畳表と言えるのです。

なぜ、本数が多いと高品質なの?

なぜ、い草の本数が多い方が品質の高い畳表になるのか?
1本1本は細いい草ですが、織りの密度を上げてしっかりと織り込むことで、表面はなめらかで美しく、丈夫で弾力性のある畳表に仕上がります。

い草の本数における品質の目安

い草の本数(/畳あたり)品質の目安
約8,000本最高級品
約6,000本高級品
約5,000本標準品
約4,000本普及品

④畳表を支える「経糸」にも品質の違いがあります!

※この緑色の経糸が熊本県八代産の証。

畳表は、い草だけで出来ているのではありません。

畳表は、い草だけでできているのではありません。
何千本ものい草を、「経糸(たていと)」に織り込むことで出来ています。
言い換えれば、畳表を支える骨組のような存在です。
畳になったときには見えない部分ですが、畳表の美しさや丈夫さを支える、とても大切な役割をしています。

経糸の素材

経糸は、麻糸(あさいと)と綿糸(めんし)の2種類の糸の組み合わせで出来ています。
それぞれの特性を活かした組み合わせにすることで、見た目の美しさや、耐久性、価格、施工性などあらゆるシチュエーションに適した仕様で畳替えの施工が出来るようになっています。

麻綿(麻糸1本+綿糸1本)

丈夫な麻糸と、しなやかな綿糸を組み合わせた高級仕様。
麻糸は非常に耐久性があり伸びにくいため、畳表全体をしっかりと支えて、い草の本数がしっかりと織り込めるため、密度の高い畳表になりますので、美しい状態が長続きします。
また、麻糸は綿糸よりも太いために、織り目の凹凸が美しく、見た目にも高級感があります。

綿々(綿糸2本)

綿糸を2本使うことで、畳表をしっかりと支えるバランス重視タイプ。
しなやかな綿糸を2本使っていますので、伸縮性があり施工性が高いのが特徴。
織り目のもしっかりしていて、品質と価格のバランスがよいので、畳替えやリフォームなどでよく使われる仕様になります。

糸引(綿糸1本)

綿糸1本のもっともシンプルな仕様。
価格を抑えることができる反面、綿糸1本のため、長期間使用すると畳表が伸びやすいので、耐久性は高くはありません。価格を重視したい方や、使用頻度の低いお部屋におすすめです。

まとめ

「高品質な畳表」は4つの要素で出来ています。

このように、畳表の品質は、以下の4つの要素から構成されています。
・い草の長さ
・畳表の重さ
・い草の本数
・経糸の素材

この4つの要素が揃ってはじめて「高品質な畳表」が完成すると言えます。
い草の長さ、本数、重さ、経糸、すべてが揃い、お互いに支え合うことで「美しさ」と「耐久性」を兼ね備えた畳表が完成します。どれかひとつでも欠けると本当に良い畳表はできません。

品質の目安い草の長さ畳表の重さい草の本数経糸
最高級品約130㎝以上約2.8㎏約8,000本麻綿
高級品約120~130㎝約2.4㎏約6,000本麻綿
標準品約110~120㎝約2.0㎏約5,000本綿々
普及品約100~110㎝約1.8㎏約4,000本糸引

「高品質な畳表」は暮らしを豊かにしてくれます。

「高品質な畳表」は私たちの暮らしを豊かに快適にしてくれます。
・心地よい足ざわり
・美しい色合い
・やさしい香り
・長く使える安心感

など、日頃忙しい私たちの暮らしに、小さな心地よさと快適さを届けてくれます。
畳は、1400年以上も昔から受け継がれてきた日本の伝統素材であり、暮らしの知恵です。
しかしその価値は、見た目だけでは違いはわかりません。
一言で、「畳表」といっても、その品質や種類は千差万別で、その1枚1枚に、い草農家さんの愛情や技術、想いが詰まって「畳表の品質」が出来ています。
だからこそ、畳表を選ぶときは、価格だけでなく、その品質にもぜひ目を向けてみてください。

お住まいのリフォームや畳替えをご検討の方は、ぜひお近くの畳店さんに相談してみてください。
きっと畳表のプロがあなたに合った「畳表」を提案してくれると思います。