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溝口忍(ミゾグチ シノブ)

涼風
栽培種類
涼風
作付面積
1.5ha
溝口家3代目のい草農家、溝口忍さん。
現在は、ご両親、後継の善大さんの4人でい草栽培に取り組まれています。
善大さんは、「い草のよっしー」としてSNSで発信を続けており、同世代の農家コミュニティでの活動にも取り組まれています。

今回は、善大さんをメインに取材させていただきました。

■畳表
五八麻綿
五八綿

■主な受賞歴
第34回 熊本県い業大会品評会2等(い草の部・ひのみどり)
第35回 熊本県い業大会品評会優等賞(い草の部・ひのみどり)・農林水産大臣賞
第36回 熊本県い業大会品評会優等賞(い草の部・ひのみどり)・農林水産省生産局長賞・2等(加工の部・ひのみどり)
平成28年 い業大会全国い生産団体連合会会長賞(い草)
令和3年 い業大会品評会・2等(い草)
令和4年 い業大会 全国い生産団体連合会長賞(い草)
令和4年 い業大会 3等
令和5年 品評会 3等
令和6年 い業大会 3等(い草・い製品)
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インタビュー
Q い草農家を志したきっかけ
もともとは、京都で自動車部品のライン工場に勤めていました。
正直に言うと、仕事はあまり面白いと感じられなくて……。

仕事を辞めて、長期休暇のタイミングで八代に帰ったとき、
父から「八代の農家が減ってきている」という話を聞いたんです。
そのときは一度、また京都に戻りました。

でも、京都で同年代の人たちと話す中で、
「い草って何?」と聞かれることがあって。
自分が当たり前だと思って育ってきたものを、
誰も知らないという事実に、正直かなり衝撃を受けました。

このまま何もしなければ、い草も、地元の農家も、
本当に消えてしまうかもしれないと感じたことが、い草農家の道に進む大きなきっかけになりました。
Q 栽培で大切にしていること
土づくりですね。
たい肥の入れ方ひとつとっても、溝口家では通常よりも回数を分けて、3回に分けて入れています。
手間はかかりますが、その分、土の状態が安定しやすいと感じています。

また、天候や状況に合わせて、対応を毎年変えています。
ただ、どんな年でも一番大切にしているのは、「毎年変わらないい草を取ること」。
品質だけはブレさせたくない、という思いはずっと変わりません。
Q い草の未来に向けた取り組み
畳の需要は確実に減ってきていると感じています。
だからこそ、これまでのやり方だけでなく、い草をもっと身近に感じてもらえる形を考えるようになりました。

その一つが、い草小物への取り組みです。
農家で結成される部会にいくつか所属し、イベントにも出店しています。
い草のリースづくりのワークショップを行ったり、ほうきやディフューザーなどのい草小物を販売したりと、
実際に触れてもらえる機会を大切にしています。

畳だけに限らず、い草そのものの魅力を伝えていくことで、
少しでも多くの人に関心を持ってもらえたらと思っています。
Q SNS発信に込めている想いは?
い草のことを、ちゃんと知ってもらいたいという想いが一番です。
撮影や編集はすべて自分でやっていますが、それは自分の言葉や目線で伝えたいからですね。

畑の空気感や、作業の大変さ、い草の面白さは、
実際にやっている人間じゃないと伝えきれない部分もあると思っています。
手間はかかりますが、その分、い草を少しでも身近に感じてもらえたらうれしいです。
Q 今後、力を入れていきたいことは?
自分たちでできることはできるだけ自分たちでやりつつ、
デザイナーさんなど外部の方とも関わりながら、商品開発や活動の幅を広げていきたいです。
い草の可能性を、もっといろいろな形で伝えていけたらと思っています。
Q ――取材後に、田んぼを案内していただきました。
(忍さん)
これから、除草剤をまくために水を張ります。
除草剤をまいた後は、い草に直接接触していないかを確認するために
いつもよりも丁寧に田んぼを回ってチェックしています。
インタビュアーより

取材を通して感じたのは、現実をしっかり見据えながらも、前向きに行動を続ける方だということです。
若手だからこその視点と行動力で、栽培だけでなく、発信や商品づくりにも積極的に挑戦する姿が印象的でした。
これからのい草業界を支えていく存在の一人です。


インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!

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