Q
自然と選んだ、い草農家の道
幼い頃から、八代がい草の産地として活気にあふれていた時代を見てきました。
なので、自然と「将来は農家になるものだ」と考えるようになり、高校卒業後すぐに就農しました。
農家になるのは宿命だった。こんなにいい仕事はないと思っています。(笑)
季節や天候に向き合いながら、自分の手で作物を育てていく仕事に、長年変わらないやりがいを感じています。
Q
天然い草にしかない価値
住宅事情の変化や中国産畳表の流入、さらに近年は化学素材を使った畳表も普及するなど、い草を取り巻く環境は大きく変化しています。
でもそれを競争とは思っていなくて、化学表が出てくるということは、日本人が畳を良いものだと思っている証拠だと思っています。
天然い草には「灯心草(とうしんそう)」と呼ばれる白い綿状の芯があり、それが弾力性や調湿性、空気浄化など、畳本来の機能につながっています。
見た目だけでは再現できない、素材そのものの力。 それこそが、天然い草畳表の価値だと考えています。
Q
「強さ」にこだわったい草づくり
特にこだわっているのが、い草の「強さ」です。
畳になった時の弾力や耐久性につながるため、丈夫で粒揃いの良いい草づくりを追求しています。
そのため、現在も手植えでの栽培を続けています。
実は、5年前に植え付け機械を購入したものの一回も使っていないんです。(笑)
それくらい手植えにこだわっています!
手植えは株揃えが良く、植える深さも均等にできるので、出来上がるい草も揃って丈夫になります。
効率だけを優先するのではなく、品質を重視した栽培方法を大切にしています。
Q
40年以上続けている作業日誌
40年以上にわたり、毎日の作業日誌をつけ続けています。
毎年異なる気候や生育状況を記録し、過去の記録を見返しながら、その年に合った管理方法を模索しています。
経験だけに頼るのではなく、記録を積み重ねて再現性を高めていく。
長年安定した品質を維持してきた背景には、こうした地道な積み重ねがあると思っています。
Q
「正しい情報を伝える」ことも大切に
天然素材の特徴や扱い方が正しく伝わらないまま、“扱いにくい素材”という印象だけが広がってしまうことに、課題を感じています。
日本人に馴染み深い畳ですが、その原料となるい草がどのように育てられているのか、どんな魅力や効果があるのかを知る機会は多くありません。
だからこそ、畳の健康効果や手入れ方法も含め、正しい情報を伝えていくことも、生産者の大切な役割だと考えています。
なので今後も、い草の栽培や畳表づくりだけでなく、
展示会やSNSを通じた“正しい情報の発信”にも積極的に取り組んでいきたいと思っています!
また、生産だけでなく、展示会への参加やSNSでの情報発信にも積極的に取り組まれ、い草や畳の魅力を発信されています。
■畳表(取材時)
五八麻綿×2
五八綿々×2
■主な受賞歴