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倉井 敏生(クライ トシオ)

涼風
栽培種類
涼風
作付面積
1.6ha
4代目のい草農家として、高校卒業後すぐに就農され、以来約40年にわたり、い草と米の栽培を続けておられます。
また、生産だけでなく、展示会への参加やSNSでの情報発信にも積極的に取り組まれ、い草や畳の魅力を発信されています。

■畳表(取材時)
五八麻綿×2
五八綿々×2

■主な受賞歴
🎤
インタビュー
Q 自然と選んだ、い草農家の道
幼い頃から、八代がい草の産地として活気にあふれていた時代を見てきました。
なので、自然と「将来は農家になるものだ」と考えるようになり、高校卒業後すぐに就農しました。

農家になるのは宿命だった。こんなにいい仕事はないと思っています。(笑)
季節や天候に向き合いながら、自分の手で作物を育てていく仕事に、長年変わらないやりがいを感じています。
Q 天然い草にしかない価値
住宅事情の変化や中国産畳表の流入、さらに近年は化学素材を使った畳表も普及するなど、い草を取り巻く環境は大きく変化しています。
でもそれを競争とは思っていなくて、化学表が出てくるということは、日本人が畳を良いものだと思っている証拠だと思っています。

天然い草には「灯心草(とうしんそう)」と呼ばれる白い綿状の芯があり、それが弾力性や調湿性、空気浄化など、畳本来の機能につながっています。
見た目だけでは再現できない、素材そのものの力。 それこそが、天然い草畳表の価値だと考えています。
Q 「強さ」にこだわったい草づくり
特にこだわっているのが、い草の「強さ」です。
畳になった時の弾力や耐久性につながるため、丈夫で粒揃いの良いい草づくりを追求しています。

そのため、現在も手植えでの栽培を続けています。
実は、5年前に植え付け機械を購入したものの一回も使っていないんです。(笑)
それくらい手植えにこだわっています!

手植えは株揃えが良く、植える深さも均等にできるので、出来上がるい草も揃って丈夫になります。
効率だけを優先するのではなく、品質を重視した栽培方法を大切にしています。
Q 40年以上続けている作業日誌
40年以上にわたり、毎日の作業日誌をつけ続けています。
毎年異なる気候や生育状況を記録し、過去の記録を見返しながら、その年に合った管理方法を模索しています。

経験だけに頼るのではなく、記録を積み重ねて再現性を高めていく。
長年安定した品質を維持してきた背景には、こうした地道な積み重ねがあると思っています。
Q 「正しい情報を伝える」ことも大切に
天然素材の特徴や扱い方が正しく伝わらないまま、“扱いにくい素材”という印象だけが広がってしまうことに、課題を感じています。

日本人に馴染み深い畳ですが、その原料となるい草がどのように育てられているのか、どんな魅力や効果があるのかを知る機会は多くありません。
だからこそ、畳の健康効果や手入れ方法も含め、正しい情報を伝えていくことも、生産者の大切な役割だと考えています。

なので今後も、い草の栽培や畳表づくりだけでなく、
展示会やSNSを通じた“正しい情報の発信”にも積極的に取り組んでいきたいと思っています!
インタビュアーより

取材で印象的だったのは、倉井さんのい草栽培に対する熱量と、品質への強いこだわりでした。
特に、倉井さんが育てる「涼風」は芯が太く、とても丈夫で、実際に手に取ると、一本一本の力強さが伝わってきます。
手植えへのこだわりや、40年以上続けている作業日誌など、一つひとつの積み重ねが、倉井さんの丈夫で質の高いい草づくりにつながっているのだと感じました。

インタビューにご協力いただきありがとうございました。

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