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天津 弘也(アマツ コウヤ)

ひのみどり 涼風
栽培種類
ひのみどり, 涼風
作付面積
2.6ha
弘也さんは天津家4代目のい草農家です。
先代であるご両親、奥様の4名で、い草栽培に取り組まれています。

■畳表
「銀河表」
本間麻綿(1番草)
五八麻綿(1番草)
五八麻綿(2番草)
五八麻シングル(3番草)
五八綿々(3番草)
五八綿々(4番草)

■主な有名格納先
・明治神宮(神楽殿)
・護国寺
・インド日本大使館 等
🎤
インタビュー
Q い草農家としての歩み
高校卒業後18歳から就農。天津家の4代目い草農家。

2016年の八代畳表品評会で、
天津さんは最高賞である「農林水産大臣賞」を最年少で受賞しました。(写真)
―――
八代畳表品評会は、熊本県八代市で毎年開催される、
い草と畳表の品質を競う全国有数の品評会です。
い草農家にとっては、日本一の畳表を目指す大きな舞台となっています。
Q 栽培において、大切にしていることやこだわりは何ですか?
①土作り
完全に腐食化している肥料に加え、きれいな空気や水があるところにしかない
天然粘土鉱物や、栄養素や菌を土に混ぜています。
それにより根が腐れない上、土の病気を防ぎます。

②い草のこし・つや
い草の栽培の中に、「網掛け」という工程がありますが、
その段階で様々な栄養素を含んだ肥料をまきます。
その肥料をまくことで、い草1本1本がハリとつやを持ち、重量感が出ます。

③同時に均一に伸ばすこと
網掛け後のい草を伸ばす段階で、特殊液肥を両面に散布し、
い草の密度を落とさずに均一な長さになるように伸ばす工夫をしています。
密度が高く、均一な長さのい草を作ることで、より滑らかで美しい高品質な畳表が作れます。
Q 2025年のい草づくりで、特に印象に残っていることはありますか?
天候の変化への対応ですね。
特に今年は、梅雨入り・梅雨明けが早く、その後は猛暑が続きました。
一方で8月には記録的な大雨が降り、水害にも見舞われるなど、
自然の厳しさを強く感じた一年でした。

そうした状況の中でも、草の状態を見ながら管理方法を調整し、
さまざまな工夫を重ねることで、何とか生産につなげることができました。
Q 天津さんからのメッセージ
私たち日本のい草農家は、年々数が減っています。
さらに、市場に出回っている畳表のうち、国産のものはわずか2割ほどしかありません。

私たちのふるさと、熊本県八代は国産い草の代表的な産地です。
この土地で育まれてきた「い草文化」を、次の世代に残していくためにも、
もっと多くの方に国産の畳表を使っていただきたいと願っています。

最近では、和紙や樹脂(MIGUSA)などの畳表が増えています。
それらは耐水性や耐久性などの利点もありますが、
本物のい草にしかない「香り」や「ぬくもり」は真似できません。

確かに、い草の畳にはデメリットもあります。
かびやすかったり、色が変わったり、日焼けしたり…。
でも、タオルでから拭きをするなど、ちょっとしたお手入れで長く楽しむことができます。
特に梅雨の時期は、3日に1回ほどお手入れしてあげると安心です。

い草の畳には、自然の香りによる癒しの効果や、二酸化炭素を吸収する力もあります。
日本の伝統と自然の恵みが詰まった「国産い草の畳」。
どうかこれからも、その魅力を感じていただけたら嬉しいです。
ぜひ、畳替えをされる際は国産畳表を!
インタビュアーより

インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!